FPコラム 4 - 2005.9.2

 資産運用についての誤解


皆さんは、「資産運用」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持たれますか?

昼間からパソコンの画面に張り付いて、株が上がった、下がったと、一喜一憂しているイメージでしょうか?

少し極端な例かもしれませんが、もしかすると、そういうイメージがあるのかもしれません。

私が、ファイナンシャルプランナー(FP)の仕事を説明するときに、「資産運用」という言葉を使うと、少し引かれたり、拒絶されたり、ということもしばしばです。

それは、「お金は汗水たらして稼ぐもの、働かないでお金を儲けようなんて、とんでもない」という、日本の文化と伝統が根底にあるからだと思います。

私は、この日本の文化と伝統は素晴らしいと思います。この文化と伝統のもと、外国の人から働き過ぎといわれるほど働いて、世界第2位の経済大国を築いたと言っても過言ではないでしょう。

ただ、私は「資産運用」という言葉は誤解されていると思います。一般的なイメージと区別して、私の提案したい資産運用は、「守りの資産運用」と表現したほうが良いかもしれません。

リスクというと一般の方は、おそらく「価格変動リスク」だけ思い浮かべると思います。例の株が上がった、下がったというリスクですね。

しかし、専門的に言うと、リスクは「価格変動リスク」だけではありません。インフレリスク、為替リスク、金利変動リスク、信用リスク、流動性リスクなど、他にもあります。

例えば、戦後、日本にもハイパーインフレが起こりました。私の祖父は、明治生まれの人で、私が生まれる前に他界しましたが、このハイパーインフレの時には、「こんなもの何の価値もなくなった。」と言って、お金を庭に投げ捨てたそうです。

資産を守るためには、分散投資によりリスクを回避する必要があるのです。例えば、円の価値が下がるリスクを回避するために、外貨を持っておくというように。

HIAの白鳥さんの言葉を借りれば、実質購買力の確保です。

仮に、お金を使う計画が10年先にあるのなら、その時の経済情勢がどうであれ、実質購買力が確保されているような資産運用プランを作ることを、FPとしての私の仕事としたいと考えております。




      



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