FPコラム 11 - 2005.10.18
世界一楽観的な国
英大手金融グループの
HSBC
が世界
10
カ国の成人を対象にした「退職と老後」についての意識調査によると、「老後の準備について特に計画を立てていない」と回答した比率は日本が67%と一番高かったそうです。
ちなみに、2位がブラジルで56%、3位がフランスで49%、アメリカは15%、カナダは0%だったそうです。このデータを見ると、日本の楽観ぶりが際立っていて、なるほど、と思いました。
今年金をもらっている70代〜80代の方の生活ぶりは、多くの場合余裕があります。それを見ていると、自分たちも何とかなるのでは、と思うのも無理のないことです。
一方で、年金に不安をもっている方も多く、政治への関心が一番高いのもこの年金制度です。また、年金はインターネットの経済関連の検索キーワードでも常に上位です。この状況をみると、漠然とした不安があるがどうしたらよいのか分からないというのが現状なのではないでしょうか。
アメリカでは、小学生の頃から学校でファイナンシャルプランニングの授業があるそうです。日本でも時代の変化とともにファイナンシャルプランニングの教育を普及させる必要があると思います。ただ、もちろん大人になってからでもこの勉強はできます。
これまでは、国や会社が退職後の面倒もしっかりと見てくれましたが、これからは自己責任の時代です。国の借金はなんと750兆円もあり、天文学的な数字となっています。少子高齢化で、今のような年金制度を支えていくのは困難になるだろうと、いわれています。
そこで考えられるシナリオは、取り止めのない社会保険料や税金のアップ、年金の支給開始年齢の引き上げです。
公的年金の保険料は、年金改革関連法の成立で、2017年まで毎年引き上げられていくことが決まり、消費税のアップも規定路線です。
昭和36年4月以降生まれの男性(女性は昭和41年4月以降)の方は、原則として65歳からしか公的年金はもらえない(注:部分的な引上げは、昭和16年4月以降生まれの男性(女性は昭和21年4月以降)の方から始まっています。)ことも決まっています。
実はもうすでに、このシナリオは始まっているのです。
この状況を踏まえて、住まいと保険のことを考えてみましょう。住宅ローンの利息は、支払総額が1千万円を超えることも多いと思います。生命保険の保険料も多くの場合、支払総額は数百万円になると思います。
住宅ローンを組む時は、キャッシュフロー表を作って35年間のライフプランや返済計画のことを事前に考えておいた方が良いですし、保険についても、年金等の勉強をして適切な必要保障額を算定
しておいた方が良いです。
これからの時代は、資金計画をきちんと立てるということが、本当に大切になります。今後も引き続きファイナンシャルプランニングの大切さをお伝えしていきたいと思います。
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