第33講 家族のイベントを楽しく書き込もう。





第33講、「家族のイベントを楽しく書き込もう」です。

第31講では、算式の埋め方、第32講では、検算の仕方をご紹介しましたが、今回は、具体的な項目と数字の埋め方のさわりの部分をご紹介したいと思います。

具体的な数字を埋めていくには、まず、縦軸と横軸の項目を決めていかなければいけません。

この項目決めが適切であればあるほど、プランの実現性は高くなり、得られる経済的メリット(この講の終わりでも解説します)も大きくなることでしょう。


それでは、エクセルを使って、実際に項目を埋めていきます。


[ シーン1 ]




まずは、年数を埋めていきます。

上の図のように、現在(2006)から35年後までを範囲選択して、メニューバーの「編集」から「フィル」→「連続データ」の作成を選択します(第17講参照)。


[ シーン2 ]




年数(西暦)は、第17講と異なり、文字列ではなく数値となっていますので、上の図のように「加算」を選択して、OKをクリックします。


[ シーン3 ]




つぎに、家族構成を記入し、現在の年齢から、35年後までの年齢をオートフィル機能(第17講参照)で、1行ずつ埋めていき、最後に書式を整えて、上の図のようなイメージで作成します。


[ シーン4 ]




そして、家族のイベントを書き込みます。

家族のイベントは、ひとりで考えるよりも、家族の皆さんで楽しく会話をしながら埋めていくのが良いでしょう。

テキスト文の書き込みは、そのまま入力しても、もちろん構わないのですが、上の図のように、コメントを挿入(第10講参照)する方式もおすすめです。

※但し、コメント挿入方式は印刷をかける時に、工夫が必要です。


[ シーン5 ]




家族のイベントが埋まったら、イベントに対応する支出を、例えば、上の図の「一時的支出」、「150」ように入力して、この表を作り込んでいきます。




この将来資金計画表は、長期の視点で家計を考える際の基礎となる表です。

この基礎の部分をしっかりと作り込むことで、例えば、住宅ローンは、どのタイミングで、どの程度の繰上げ返済するのがベストなのか・・・生命保険は、どのタイミングで、どの程度の保障をつければよいのか・・・資産運用は、どのタイミングで、どの程度のリスクをとれるのか・・・などのことが、すべて具体的な数値として明らかになります。

このツールを駆使して、お金の流れを適正化させることができれば、将来的に得られる経済的メリットも相当大きなものになるはずです。



例えば、第32講で作成したものは、3492万円の積立に対して、2204万円の運用益が出る計算となっています。






注)上記の計算には、現在の超低金利のもとではリスクを考慮する必要があること、その他諸々の前提条件がありますので、第31講第32講も合わせて参照し、お間違えのないようにお願いします。



そして、この将来資金計画表を作成する際の基礎となるデータが家計簿です。

家計簿は、「短期の視点による家計の管理」に役立つのと同時に、「長期の視点によるお金の計画」にも役立たせることができます。

この完成編で、家計簿と連携できる家計管理シートとしてご紹介している「将来資金計画表」に相当するものは、家計簿が手書きの時代から、エンピツと消しゴムで何度も書き直しをしながら作成されていた方も多いと思いますが、いまや、パソコンで、こんなに簡単に作れるようになりました。

家計簿がはじめての方で、「長期の視点」を見落としていた方は、この機会に、「将来資金計画表」も合わせて作成してみてはいかがでしょうか。






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